PTB 一般社団法人パチンコ・トラスティ・ボード

パチンコが 地域社会の憩いの場になっている、ことを知っていますか?

有識者懇談会委員【平成25年2月14日現在】

座 長
和田 裕
㈱日本イノベーション代表取締役社長
(元シャープ㈱代表取締役副社長)
副座長
岩崎 秀雄
ネットプレス㈱代表取締役社長
(元日刊工業新聞論説委員)
委 員
三好 正也
㈱ミヨシ・ネットワークス代表取締役
(元経団連事務総長)
川上 隆朗
元インドネシア大使
黒瀬 直宏
嘉悦大学ビジネス創造学部教授
谷合 孝昭
櫻庭公認会計士事務所顧問
(元東京証券取引所上場部上場審査室長)
永井 猛
早稲田大学ビジネススクール教授
(大学院商学研究科)
牛島 憲明
牛島コンサルタント事務所
(元株式会社東京証券取引所上場審査部長 元株式会社ジャスダック 取締役兼執行役員)
結城 義晴
㈱商人舎代表取締役社長 立教大学大学院ビジネスデザイン研究科教授
内堀 良雄*
前UIゼンセン同盟 常任中央執行委員 生活・総合産業部会 事務局長
島田 尚信
UAゼンセン 副会長
三堀 清
弁護士
(三堀法律事務所)
*内堀氏は平成24年10月末で退任しております。

有識者懇談会からのメッセージ Vol.4

Ⅰ パチンコをめぐる社会的環境

1.  近年、「遊技新法」の立法化を目標に、自民、民主両党の有志議員による検討が進行しており、香港証券取引所でのパチンコホール企業の株式上場の達成やカジノ合法化の動きと連動して、パチンコに対する社会的な関心が高まってきています。

2.  特に、東日本大震災以来のパチンコの電力消費量への批判とそれへの反論及び業界挙げての節電キャンペーンや震災地への復興支援、更には被災地における憩いの場、地域社会のインフラとしての機能、存在への再認識を通じて、パチンコをもっときちんと知ろうとの動きが高まってきました。当懇談会は、この動きを「知パチンコ」(真面目にパチンコを取り上げ、議論しようとする活動、人々の事)として歓迎します。

3.  業界の良心的な活動の一つとして、「遊技産業健全化推進機構」が、これまで、遊技機(パチンコ・パチスロ機)に不正が無いか、異常が無いかどうかの検査を、全国の各店舗で毎年数千台の規模で実施していますが、最近の活動として、「計数機」検査の実施があり、ゲームを楽しんだ顧客の貸し玉を数えるための「計数機」が正確な数値を表示出来ているかどうかの検査をしています。こうした地道で着実な活動の積み重ねが、業界の透明性、健全性の向上、一般国民の信頼性獲得へと繋がっていくと考えます。

4.  これまでパチンコ業界でのゲーム売上を長い間調査してきた日本生産性本部による「レジャー白書(2012年版)」によれば、2011年の売上は18兆8960億円と言われていますが、業界での遊技機稼働実績の統計数字等に長い間取り組んできたダイコク電機によれば、売上は約25兆円という数字も出ており、パチンコ市場の売上数字はまだ確立しているとは言えない現状があります。しかもゲームをした日に顧客に還元される分を引いていないので、過大になっているという意見もあります。この部分の金額は、国際財務報告基準(IFRS)では、売上には計上されない事とされているので、それを差し引きすると実質的な売上は約4兆円~5兆円という事になります。

当懇談会のよって立つ視点は、以下の3つです。
(1) 健全な市民の価値観を踏まえ、ユーザー目線に立つ。
(2) パチンコゲームは国民のささやかな娯楽であり、徒らな射幸性とは無縁な、健全な発展が望まれている。
(3) パチンコ業界は風営法に基づく営業として、監督官庁にのみ視線が向きがちであったが、今後は、社会、ユーザー、一般人がパチンコに対して持っている疑問、質問に丁寧に、率直に、分り易く答える必要がある。

そうした中で、当懇談会はこれ迄発信した3回のメッセージを踏まえ、更に多くの専門家の意見を聴取し検討を行った結果、次のように現時点での中間報告をまとめました。

Ⅱ パチンコについての社会の見方

まず、「1.肯定的な見方としては、国民的娯楽として一定の役割を果たしており、雇用、所得の創出、技術の発展の各点で日本経済に貢献している。」というものです。
一方、「2.否定的な見方としては、例えば、もうけ過ぎ、脱税、反社会的勢力との関係や、お客を装い不正行為を行うゴト師の暗躍、釘の調整を含む出玉率(投入玉数対払出玉数の割合、%)、店舗コンピュータや遊技台操作に対する不透明感、半分プロ化したプレイヤーの大勝ち等の様々な噂、誤解、風評が耳に入る、またのめり込み問題や幼児の車内放置への批判等」というものです。
更に、業界の基本的在り方を律する、「3.風営法(風俗営業等の規制及び業務の適性化等に関する法律、風適法とも称する)の運用にからむ不安定性、監督官庁の裁量と指導の一貫性の不足、現行風適法の下における、いわゆる三店方式(賞品を換金するための仕組み:顧客が遊技で得た賞品は、①パチンコ店→②景品交換所→③卸店 と巡る)は、国民目線から見ると、非常に不明瞭であるし、この業界には、許認可権限を持つ監督官庁より監督される側の業界団体、企業への、いわゆる天下りが存在する。監督官庁に対する国民目線から言うと、改善の余地がある等」というものです。

Ⅲ パチンコに対する現状での課題

国民全体から見たパチンコの課題を、一言で言えば、仕組みの分りにくさです。不透明性と言い換えても良いと思います。その原因となる事情は、以下の通りと考えます。
1.「パチンコ台」が複雑化し、また、機種の交替が頻繁化していて、ベテランのプレイヤー(遊技機を熟知しているファン、愛好家)以外には「パチンコ」のゲーム全容を理解し得ないようになっています。
2.ベテランのプレイヤーは、デジタルのサイコロにより発生する「確率変動」による大当り等により、相当額の投資を必要とするものの、時には、ほどほどの勝ちを得ることが出来ます。一方、パチンコで新たに遊ぼうとする人に対する解説本や「早分り」が、なかなか入手出来ない為、多くの場合、勝つことが出来ず、素人には近づき難い存在と感じられています。
3.プレーヤー(ユーザー)を代弁すべき、パチンコホール会社の業界としてのまとまりが充分で無く、メーカー主導のまま、刺激性の強いパチンコ台が主流となる状況となり、地域毎に時に一貫性が無く行われる監督官庁担当者の介入により、ゲームのあり方が左右されています。また、この事は、一般国民には、ほとんど知りようがないことです。
4.一般国民の多くは、パチンコは、賭博(とばく)または、賭博まがいと、単純に考えていると思われます。監督官庁は、以下の三点、(1)、(2)、(3)、を理由にして、賭博ではないとの立場を取っていると承知しています。しかしその実態にふさわしい法的規律と監督体制が、安定的に充分成熟しているとは言えない現状にあります。
(1) 技術(ユーザーの知識、技能)の介入余地がある。
(2) 射幸性(ギャンブル性)の抑制により、時間消費型娯楽を強調する。
(3) 換金を抑制している。
しかし、上記3つの何れも、一般国民からは、分りづらい印象しか無いのではないでしょうか。

Ⅳ パチンコに対する国民の信頼を高めるための方策

1. パチンコホール会社には、次の事項を提案します。
(1) これからパチンコを始める人、初心者プレイヤーの為の遊び方や勝って得られる賞品の種類を示すパンフレットを作成し、店に備える。
(2) ベテランプレイヤーなら知っているパチンコの実践的な遊び方、楽しみ方をやさしい解説本にして、普及させて、パチンコのゲームとしての深さをパチンコに興味を持つ人が知ることが出来るよう活動を行う。
(3) ゲームの透明性を高めるため、例えば、出玉率や機種毎の台当たり平均売上を、より分かり易くユーザーに提供する。
(4) 「知パチンコ」需要の高まりに応えて、ゲームの仕方のほか、「パチンコQ&A100問」を作成し、パチンコに関するあらゆる疑問、質問、例えば、業界の歴史、市場、団体、保通協(一般財団法人保安通信協会の略称、遊技機の型式試験を主な業務としている)、専門用語等に答えられるようにし、ネット利用などで広く国民に周知する。

2. メーカーには、次の事項を提案します。
(1) パチンコホール企業と協力して、ゲームの透明性を高めるための創意工夫を行うようにする。
(2) 刺激の強い方向に進みがちな高価格パチンコ台の開発や発売を控え、例えば、初心者や未経験の人、のんびりゲームを楽しみたいと思っている高齢者が、わかり易く楽しめる昔のチューリップ仕掛けのような原点回帰となるパチンコ台を、もっと安価に作る事を真剣に考える。
(3) 消費者が適正なコストで楽しめるような、より安価なパチンコ台の開発を、ホール企業と協力して考える。

3. パチンコホール会社、メーカーの両者が一緒に取り組んで戴きたい事項を提案します。
(1) 両者が一緒になって、のめり込み問題 や 幼児の放置問題 にきちんとした対策を立てる。この2つの問題は、業界として誠実に取り組むべき重要な課題と考える。のめり込み問題では、これまで6年以上にわたり電話相談を中心に取り組んでこられた特定非営利活動法人リカバリーサポートネットワークの活動に大いに賛同するものであり、業界団体全体が引き続きこれまで以上に物心両面での支援を続けて戴きたい。幼児の放置問題も業界全体の緊急課題として、解決策に真剣に取り組んで戴きたい。
(2) パチンコ業界は、今、一つの曲がり角に来ていると見ざるを得ないと感じる。この業界が、以下の図のような悪循環に陥っていると言えないでしょうか?

こうした悪循環をどこかの段階で断ち切り、良い循環へと繋げるための「対策」を、業界一丸となった取り組みで行う事が必要となる。

4. 監督官庁には、次の 事項を提案します。
(1) 監督官庁と業界の国民の目に触れない所での指導、協力体制を一般に公開し、基本的事項は法律で定め、細則も審議会などを含む公開討議の中で決定し周知させる。
(2) 地域的にバラバラの裁量行政は払拭する。行政手続法や行政情報公開法等を官民共に厳守していくようお願いする。
(3) カジノ解禁の進展方向と連動して、分りにくさの最大の課題である、いわゆる三店方式について、賭博色を払拭するためにギャンブル性を極力抑えつつ、分り易い換金の合法化の方向性を打ち出し、国民の合意を取り付ける。

以上
平成25年2月14日

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